MOTU M2をfoobar2000でASIO再生する手順
よく分かっていないけれど高評価なオーディオインターフェース「MOTU M2」を購入し、手っ取り早くPCでハイレゾなど高音質な楽曲を聴いてみたい人のためにセットアップ手順を紹介します。
MOTU M2で書いていますが、MOTU M4も手順は同じです。
やることリスト
- MOTU M2にヘッドホンを接続
- MOTU M2のドライバをインストール
- MOTU M2のファームウェアを更新
- foobar2000をインストール
- foobar2000にコンポーネントをインストール
- foobar2000の設定を変更
MOTU M2の更新
MOTU M2にヘッドホンを接続
当たり前ですがMOTU M2に再生機器を接続しましょう。
再生機器は出力端子に接続します。本体前面のモニターヘッドホン端子に接続する場合、ステレオ標準プラグで接続する必要があります。
多くのイヤホンは3.5mmのプラグとなっているはずですので、変換プラグを購入するといいです。(MOTU M2 ⇒ 変換プラグ ⇒ イヤホンのように接続)
- ステレオ標準プラグ:6.35mmのプラグのこと
- ステレオミニプラグ:3.5mmのプラグのこと
バランス接続用のプラグでは2.5mmや4.4mmのプラグが存在しますが、MOTU M2のヘッドホン端子はアンバランス接続です。なのでバランス接続用のケーブルで接続する場合はアンバランス接続への変換も必要になるので注意です。
私自身はELPAの変換アダプタを使用してSennheiserのIE 100 PROやMoondrop KATOを接続しています。
MOTU M2のドライバをインストール
詳細は上記のMOTUの日本代理店が手順を公開しています。
Windowsの場合、Windowsが自動で適用するドライバを使用しても不具合が発生することが多く言及されているため、手順を省略せずにドライバをインストールした方がよいです。
MOTU社公式にアクセスし「Find downloads for your product」にて「Audio Interface」を選択、「M2」(M4)を選択します。
Driver欄の「MOTU M-Series Installer」からWindows向けをダウンロードします。Mac版も掲載されています。
※Driver欄下のFirmware欄からも後続のファームウェアのアップデートで使用するので一緒にダウンロードしておいてください。
「MOTU M Series Installer (90087).exe」のような名前のドライバをダウンロードできたら、ダブルクリックして実行し、そのままインストールを完了させます。
インストールが完了したら再起動を促されるので PC を再起動します。
MOTU M2のファームウェアを更新
ドライバと一緒にダウンロードした最新のファームウェアをMOTU M2に適用します。
まずはMOTU M2の電源を落とします。本体後方の電源スイッチを切ります。
次にファームウェアのアップデートモードでMOTU M2を起動します。電源スイッチを入れなおすのと同時にインプット2のモニターボタンを同時押しすることでファームウェアアップデートモードで起動できます。(本体正面のIN 2Rと書かれたエリアの下部にある「MON」を長押し&電源オンと同時押し)
起動出来たらダウンロードしておいたファームウェアのアップデート用exeをダブルクリックで実行し、そのまま処理を完了させます。
ドライバとファームウェアのアップデートが完了したら、MOTU M2の更新作業は完了です。
foobar2000
foobar2000をインストール
foobar2000は無料の音楽プレイヤーです。Windowsの標準プレイヤーでは不可能な高音質な音楽再生が可能なソフトウェアです。自由度が高く初心者から上級者までレベルにあったカスタマイズが可能なので、興味がわいた人は調べてみるといいでしょう。ここでは手っ取り早い最短ルートのみ示します。
直接インストーラーをダウンロードしてもいいですし、Microsoft Storeからインストールしても構いません。
面倒であればMicrosoft Storeからのインストールをオススメします。
foobar2000にコンポーネントをインストール
インストールするコンポーネントの説明
インストールが完了したら次はコンポーネントをインストールします。
foobar2000はコンポーネントという追加パッケージを導入することで機能の拡張が行えます。foobar2000の見た目を変更するものから音質に対する細かなカスタマイズなどその種類は多種多様です。
今回インストールするのは「ASIO support」というコンポーネントです。
Windowsで音楽を再生する場合、内部的な再生の経路がありどれを使用するかで音質に影響が出ます。初期状態では「WASAPI共有モード」という経路を使用しますが、端的に言えばWindows内部の余計な経路を通過する過程で音質が劣化します。
この音質の劣化を防ぐために大きく2種類の別経路があります。「ASIO」か「WASAPI排他モード」です。どちらも余計な経路を通らないですが、人によってはどちらが好みの音質という宗派があるようですが、宗派なので好きな方を使いましょう。今回はASIOです。WASAPI排他モードを使用したい場合はWASAPI output supportをインストールすることで対応できます。
なおASIOは通常、ASIOに再生機器が対応している必要があります。多くのオーディオ機器ではメーカーが対応しておりMOTU M2も公式ドライバを適用することで対応しているため問題ありません。
上記のリンク内のLinks欄「Download」からコンポーネントをダウンロードします。ASIOの場合「foo_out_asio.fb2k-component」がダウンロードされます。
インストール手順
foobar2000を起動します。
- 左上のメニューバーからFile - Preferencesと押下して設定画面を開く
- 開かれた設定画面の左側メニューからComponentsを選択
- 右下のInstall..ボタンを押下
- 先ほどダウンロードしたfoo_out_asio.fb2k-componentを選択
- インストール完了の通知とfoobar2000の再起動を促されるため、再起動
foobar2000の設定を変更
いよいよfoobar2000の再生方式をASIOに変更していきます。
foobar2000を起動します。
- 左上のメニューバーからFile - Preferencesと押下して設定画面を開く
- 開かれた設定画面の左側メニューからPlayback - Outputを選択
- 上部のDevice欄にて「ASIO : MOTU M Series」を選択
- 設定画面の左側メニューからPlayback - Output - ASIOを選択
- ASIO drivers欄にて「Use 64-bit ASIO drivers」にチェック
- ASIO drivers欄にて「Run with high process priority」にチェック
- 設定画面下部のOKボタンを押下
これでfoobar2000で音楽を再生する際は、Windowsのスピーカー設定ではなく、ここで設定したMOTU M2から再生されるようになります。
余談
MOTU M2の音の良さに目覚めたら、次はバランス接続ってどんなものなのだろうと思い始めることでしょう。
イヤホンのリケーブルなんかを試したくもなり、バランス接続対応のケーブルを購入して、MOTU M2とは異なるバランス接続対応のDACやアンプを購入し始めるようになるまで遠くはないはずです。
オーディオ沼って本当にずぶずぶと沼のように沈んでいくから怖いですねぇ。