レビュー:Vector Optics Maverick GEN4 SCRD-51
Vector Optics製のレッドドットサイト『Maverick-Ⅳ 1×20 Mini SCRD-51』を、Amazonにてつぼみストアより購入したのでレビューします。
名称からわかる通りVector Opticsが手掛ける Maverick シリーズの第4世代のドットサイトとなります。今回のレビュー対象はMiniですがラバー素材で覆ったRubber Armed版も販売されており、そちらはドットサイズなど微妙にカタログスペックが異なっているので中身自体が違うようです。
MaverickシリーズはAimpoint T1/T2を意識したと思われるシリーズで、今回もT2によく似た形をしています。
カタログスペック
カタログスペックは下記の通りとなっています。
項目 | スペック |
---|---|
倍率 | 等倍 |
アイリリーフ | 無限 |
対物レンズ径 | 20mm |
光学コーティング | マルチコーティング |
スコープ全長 | 72mm |
ハイマウントベース長 | 45 mm |
ローマウントベース長 | 48mm |
幅 | 40mm |
高さ | 41mm |
重量 | 145g |
1 クリックあたりの調整単位 | 1 MOA |
視差 | < 3 MOA |
ドット輝度 | 10 段階 |
ドット サイズ | 2 MOA |
エレベーション最大移動量 | 45 MOA |
ウィンテージ最大移動量 | 45 MOA |
マウント | ピカティニー |
バッテリー | CR2032 |
ハウジング | 高品質アルミニウム合金 6061 |
表面仕上げ | ブラックマット |
防水性能 | IPX4 相当 |
その他 | 耐衝撃性, 防曇処理 |
内容物
内容物を紹介します。
- ドットサイト本体
- ハイマウント(本体にマウント済み)
- バトラーキャップ(本体に装着済み)
- キルフラッシュ(本体に装着済み)
- ローマウント
- 工具類
- Vector Opticsロゴ入りのクロス
- 取扱説明書
バッテリーのCR2032は付属しないので別途用意する必要があります。
SCRD-51の外観レビュー
本体にはあらかじめQDタイプのハイマウントと、バトラーキャップが対物レンズと接眼レンズにそれぞれ装着されています。対物レンズ側にはキルフラッシュも装着されているため、対物レンズ側のみ保護したいユーザーは追加の保護アイテムを用意しなくてもよい点は嬉しいところです。
ひんやりとしたボディにしっかりとした黒色、レプリカ系のドットサイトなどよく購入する人にとっては特に文句が出ない質感だと思います。
右側面は左右調整ノブとバッテリー収納スペースが配置されています。バッテリーケースの蓋にはVector Opticsのロゴが描かれています。写真ではロゴが水平ではありませんが、しっかりと蓋を閉めると水平になります。
対物レンズと接眼レンズのバトラーキャップはどちらも透過されたレンズが付いているため、両方を閉じたままでも使用できるようになっています。どちらのバトラーキャップも回転させることができます。
バトラーキャップを開いた状態と閉じた状態の見え方の違いは後述します。
接眼レンズ側のバトラーキャップは勢いよく開けると高さ調節ノブにぶつかる点は注意が必要かもしれません。右斜め上などに回転させておくとぶつかることはなくなりました。
左側面にはVector Opticsの別バージョンのロゴが印字されています。
上面には高さ調節ノブと輝度調整用のスイッチが配置されています。+スイッチを押下すると電源が入ります。
対物レンズはルビーコート、接眼レンズはグリーン系のコーティングが行われています。
ハイマウントとローマウントは共に特に印字など見当たりません。
ハイマウントはQDタイプなので簡単にピカティニーレールに取り付けることができて便利です。
重量
ハイマウント+本体で154gなのでハイマウント単体はカタログスペック上は9gとなります。(本当か......?バトラーキャップやキルフラッシュ分を除くと更に軽くなってしまうがそれはあり得なさそう)
ハイマウントを外しての計測は面倒だったため割愛させてください。
ローマウント単体では18gとなっています。
ドットサイトを覗いた時の見え方
バトラーキャップを開いている状態と閉じた状態でチューブ内の視野に差はありません。バトラーキャップのレンズの大きさがチューブ内の仕切りとほとんど同一のようです。
発光モジュールの取り付けられた最も内側のチューブが外装に比べてやや細いので、対象の距離によってはレンズ周辺の視野は狭く感じることがあるかもしれません。
輝度による違い
輝度4で通常の室内であれば PC モニター程度の明るいものを見るのに差支えはありませんでした。部屋によっては輝度2でも問題ないと思います。
日中も輝度6程度で特に不便さは感じず、輝度10はかなり明るくなるもののレンズ自体が輝くほどには明るくならないため、炎天下では見えづらさを感じるかもしれないと思いましたが見えづらいとしても限定的でしょう。
レンズの歪み
レンズ自体はうっすら青みがかっていますが特に気になるほどではありません。
写真ではわかりづらいですが、実際に覗いてみるとレンズ外縁部は膨張するような歪みを少しだけ感じます。通常想定されるフィールドなどで使用する分には違和感がないかと思いますが、両目を開いたまま文章などを見ると視線移動した際の膨張が気になりました。価格帯を考えれば許容できるとは思いますが、敏感な人は注意した方が良いかもしれません。
銃に取り付けた際の様子
Aimpoint T2系のデザインは王道のためほとんどの銃になじんだ装着感になるはずです。
ICS Hera Arms CQRに装着してみました。
マグニファイアと組み合わせて使用しようかと思っていましたが、単品でも十分に映えますね。
今回は手っ取り早くそこそこの価格でそこそこの性能を提供してくれそうなドットサイトを手に入れたく、近年評価がうなぎのぼりのVector Opticsの記事時点での最新モデルを購入しレビューしてみました。
個人的にはT2系を少しゴツくしてSIG SAUERのRomeo4のような外観のドットサイトが欲しかったのでちょうど良さそうだなと思いました。
このレビューが参考になれば幸いです。