GoogleのAIであるGeminiの評判が私のXのタイムライン上ではかなりの評価を得ている気がします。コーディングはClaude CodeとDevin、日々のお供ならGeminiが良いという具合です。
特にGoogleはモデルとして2.5 Proの評判も良いですが、NotebookLMというサービスもかなり使い勝手が良いようで興味があります。現在の私自身はChatGPT PlusとClaude Proを契約しているのですが、ChatGPTのo3よりも深い調べ物ができるらしいGeminiについて興味があります。
Google AI Proは定価で月額2,900円ですがBusiness Standardなら1,900円と安いようです。これって本当なんでしょうか?価格が明らかにおかしいような気がします。個人用とWorkspaceはどちらを選んでもGeminiとNotebookLMのどちらもプラン内容に含まれています。
ということで試してみましょう。
##Google Workspaceを利用開始してみる
申し込みページでは会社名や従業員数を聞かれます。「自分だけ」という選択肢が用意されており、地域も日本が選べます。そして管理者として氏名とメールアドレスを聞かれるので、入力していきます。
そうして入力を進めると、ドメインが必要であることが明かされます。なるほど、独自ドメインを持っていないとWorkspaceを利用できないんですね。無料ドメインサービスもあるのでWorkspace以外の月額費用を支払わずに使用することもできるかもしれませんが、今回の私は独自ドメインを保有していたのでそちらを使用してみます。
使用するドメインを選択していくとWorkspace管理用のアカウント名を入力する画面が現れ、それも入力したらプランの選択画面になります。今回は当初見繕っていたBusiness Standardを選んでみましょう。
試用期間として14日間が与えられていますが、最初から支払い情報を登録する必要があるようです。さくっとクレジットカードを登録していきます。
支払い情報の登録が完了したらドメインに追加するユーザーの入力を促されますが、新たな課金ユーザーとして追加されるのか初めの1人として追加されるのか分からなかったので一旦スキップを選択します。
すると次は先ほど登録したドメインの所有者であることの証明作業が始まります。
###ドメインの所有者であることを証明する
今回選択したドメインはCloudflareにて管理しているドメインだったのですが、なんと自動的にCloudflareでの連携の案内が表示され、Cloudflareでログインと証明作業のための確認を1つ済ませるだけでドメイン所有権の確認が完了してしまいました。
ドメインの証明が完了したら次はそのドメインをGmailに統合する作業が始まります。Gmailは通常@gmail.comですが、@ドメインでメール受信できるようになるということですね。MicrosoftでいうOutlookとおそらく同じようなものです。
このための作業でもCloudflareにてボタンを1回押すだけで、ドメイン上で必要な作業を終えることができます。
####2段階認証など管理者アカウントで設定を行う
Gmailの有効化が終わると管理者カウントにて2段階認証など基本的かつ組織全体に向けた管理設定を行えるダッシュボードの画面へ誘導されます。自身の環境に合わせた設定を行いましょう。
Geminiなどの会話を覚える期間などもこのダッシュボードから行えます。
私は管理者アカウントのGmailを普段利用しているメールアドレスへ転送する設定を行いました。
###Geminiなど使用してみる
Workspaceの管理者アカウントのログイン情報でGeminiにログインすると「Gemini for Estrilda」と表示され、企業アカウントとしてGeminiを利用中であることが分かります。Deep Researchボタンなど選択できるほか、会話の内容が学習に利用されない旨も表示されます。
個人のアカウントで利用する場合と違って感じるのは、会話履歴を任意に削除することができない点ですね。会話の固定表示や名前の変更は出来ますが、削除することは出来ません。自動削除までの期間を待つしかないようです。ここは少し不便でした。
Gemini上では「PRO」という表示になるので、Business StandardにおいてはGeminiの扱いはGoogle AI Proを契約した状態と同一なのかもしれません。利用量のレート制限などが同じなのかどうかは読み取れませんでした。
###個人用を選ぶべきかの観点もすぐ浮かんできた
Google WorkspaceはGeminiを使用する、NotebookLMを使用するという観点で言えば発行される企業用アカウントでログインさえすれば達成できます。この点で言えば単純にGoogle AI Proを契約するよりも安く利用できると言えると思います。(ドメインを持っているなら)
しかしながら、各種サービスに企業用アカウントでログインする必要があるため、例えばGmailなどの容量がかなり多く増量されるといった特典も企業用アカウントに帰属するという点に注意が必要です。当たり前と言えば当たり前ですが。
Googleフォトなど個人アカウントで利用することが多いサービスなどへの特典を重視するのであれば、月額1,000円の差から生じる利便性の差をどう受け止めるかが個人用を契約するかWorkspaceを契約するかの大きな分かれ目になるでしょう。
####3か月の割引案内が出るまでガチャった方が良いかも?
今回のWorkspaceアカウントを作成した後にもWorkspaceの紹介ページを見ていたら、3か月半額になるキャンペーンが表示されましたが、既にアカウントを解説してしまったため利用できず......なんとも悔しいです。
これからWorkspaceを申し込んでみようと思う方は、ページガチャというのかは分かりませんがキャンペーンが出てこないか試してみてから申し込んでみるのが良いかもしれません。
私はいったん試用期間が終わったら、個人用の試用期間を試してみようと思います。
##Deep Researchが上手く動かない
以前に個人用で契約していた時があったのですが、その時にはDeep Researchのリサーチを開始するも成功率が半分といったところでよくエラーが発生して再度作成を行うという手間が生じていました。(それが苦痛でChatGPTに移ったという経緯があります)
めでたくWorkspaceにてDeep Researchを使用できるかと思ったのですが、私の環境のせいとは思えませんがどう操作してもリサーチを開始してくれないことに気が付きました。様々なブログでDeep Researchが使えると語られていますし、サポートページでも有効な機能にきちんと載っているのですが、使用できていません。
具体的にはプロンプトを渡すことでリサーチの計画を立ててくれるところは問題ないのですが、素直にリサーチを開始ボタンを押しても肝心のDeep Researchが始まらず、何について調べますかと聞き返してくる始末……
###一度アカウントを削除して作り直したら直った
割引キャンペーンも味わうために一度アカウントを削除しました。
管理ダッシュボードの「お支払い」から登録している現在のプランについてキャンセルを行った後、アカウントの削除リンクが登場するので、Workspace用に作成されたドメインに紐づく管理アカウントを削除しました。
数分するとWorkspaceに紐づけていたドメインの紐づけが解除されるため、そうしたらまた最初から同じ手順で作成していきましょう。すると今度はすんなりとDeep Researchが動きました。なんだかアカウントの有効化について変な地雷を踏んづけたかのような挙動......
こんなんじゃ人に勧められないよ。
とはいえ、作り直す際にせっかくだからとダメもとで料金プランの割引キャンペーンリンクからアカウントを作成したら、こちらもすんなりと半額キャンペーンが適用されて3か月ほど半額で利用できるようになりました。
なんだかなぁ、便利なAIが安く使えるから許すけどさ、って感じですね。