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米国銘柄分析 | TransMedics(TMDX)

#銘柄分析#TMDX

米国銘柄分析 | TransMedics(TMDX)

今回はヘルスケア銘柄であるTransMedics (TMDX) という、アメリカの臓器移植関連のデバイスメーカーについて調べた結果をまとめようと思います。大まかな概要は救急医である個人投資家のゆうすけさんが動画で紹介しているので、こちらもご覧ください。

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概要としては移植手術のための臓器を保存するためのシステムを提供する企業です。ドナーから提供された臓器の鮮度を保ち、移植手術を行えるまでのタイムリミットを引き延ばす技術の確率を目指している企業となります。既に複数の製品がCEマークを取得し、内1件はFDA承認済みとなっています。

企業概要

TransMedicsは1998年にアメリカのマサチューセッツ州で現CEOのWaleed Hassanein医学博士によって設立された企業です。TTM売上は$24.07M、TTM粗利益は$15.55M、2021年度の売上のYoYの予測は90%と高成長が予測されていますが、まだまだ赤字の企業です。

NASDAQへ2019年5月に上場しています。

プロダクト

TransMedicsは「Organ Care System (OCS)」という臓器保存のプラットフォームを開発しています。直訳で臓器ケアシステムであり目指すところが分かりやすいですね。OCSは肺、心臓、肝臓の3臓器向けに製品が存在し、いずれもCEマークが付いていますがFDA承認済みは肺のみとなっています。(心臓と肝臓向けの承認も近いとの噂あり)

OCSが従来の臓器保存システムと画期的に違う点は、冷蔵ではなく温かい自然な温度での保存を実現しているところです。肺は呼吸し、心臓は鼓動し、肝臓は胆汁を生成した状態で保存されることで、これまで冷蔵では回避できなかった臓器機能への損傷を抑えることができるとしています。下記の動画でプロダクトのイメージが付きやすいと思います。

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冷蔵でないことで臓器機能がどれだけ維持されているかの診断や、酸素の供給など臓器への治療的介入が可能となることが大きなメリットとなります。

FDA承認済みの肺向けのOCS Lungでは、従来の冷蔵と比較して72時間以内の臓器へのダメージ(PGD)を約50%減少させる効果が確認され、20時間以上の長距離移動にも耐えることができるようになると言われています。従来型の臓器移植ではドナーから臓器を得られても実際に使用できるのは3割程度とされており、多くの患者の命を救う可能性のあるプロダクトですね。

The Benefits of OCS Lung

市場

アメリカでは1200万人が肺の機能が損なわれるCOPD、65万人が心不全、280万人が肝硬変と診断されており、臓器移植に対する需要は高まった状態が続くと予想されています。

臓器移植の手術費用は1回の手術で多大な費用がかかるため、根幹部分の技術を持つTransMedicsがシェアを獲得できれば、大きな利益をそこから生み出すことができるのではないでしょうか。

業績

これから成長が加速企業だと思うため、過去より今からの業績を気にしたいところですが、Morningstarより取得した業績データのグラフを掲載しておきます。

売上