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米国銘柄分析 | Old Dominion Freight Line (ODFL)

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米国銘柄分析 | Old Dominion Freight Line (ODFL)

自動車運送業者の**Old Dominion Freight Line (ODFL)**について紹介します。

Old Dominionは運送業の中でも小・中ロットの貨物に特化した北米最大の業者の1つです。物流業界の用語でLess Than Truck-Load (LTL)と言われる分類で、文字通りトラック1台未満の積載という表現から扱っている運送内容がイメージできると思います。サービス範囲はアメリカ全土にわたっています。

貨物運送ではアメリカ全土で1-2日での運送を実現しており、2020年末の時点で244のサービスセンターを保有しています。

余談ですが社名に含まれるOld Dominionという名称は古き領土を意味しておりバージニア州の愛称としても知られています。バージニア州はアメリカの独立戦争当時の州の1つであり、最も歴史の古い州であることと政治や経済の中心地であったことが由来となっています。Old Dominion Freight Line自体も1934年にバージニア州で始まった企業であるため、この名を冠しています。もっとも現在はノースカロライナ州に本社は移転していますが。

企業概要

トラック運送業界は原則LTLとTruckloadに分類されます。LTL業者は通常トラック1台で複数の顧客から複数の貨物を集荷し、サービスセンターを通じた物流ネットワークを経由して同じ目的地のトラックに積みかえて配送を行います。このためサービスセンターによるネットワークを構築して維持するために大きな資本が必要となり、新興企業や小規模事業者が効率よく競争することが難しい領域と考えられています。

設備名平均年数
トラクター9,2884.7
幹線輸送トレーラー24,5837.9
P&Dトレーラー12,0677.4

2020年末時点で9,288台のトラクターを保有しています。日中に集荷&配送(P&D)業務を行い、夜間に幹線輸送を行うことで効率性を高めています。トラクターのメンテナンスは既定の走行距離か90日毎のどちらか早い方で行われ、トレーラーは90日毎にメンテナンスが行われています。

市場環境

アメリカのトラック協会の報告によると、2019年のアメリカでの総輸送収入は9,849億ドルでした。このうちの約433億ドルがLTL業界によるものです。Old Dominionの2020年度の売上が約40億ドルのため超概算で業界の10%を同社が稼ぎ出したことになりますね。

前述したように業界として大きな資本が必要なため効果的な競争が難しい特徴があるのですが、ローカルなどの細分化したレベルではトラック運送に限らずロジスティクス業界全般で見るとLTL、Truckload、小型パッケージ運送業者、航空貨物や鉄道など競争が激しく細分化も多様となっています。サービス内容、価格、容量の向上が競争で優位に立つ焦点となります。

Old Dominionは現在のところアメリカ国内の競合他社よりも輸送時間が速く、高い信頼性を維持できているとしています。これはアメリカで保有している244のサービスセンターによるネットワークが実現しています。夕方から夜間にサービスセンターへ集荷された貨物を目的地別に積み込みなおし、通常は翌営業日に現地配送が行われます。

顧客の比率

過去2年以上、収益の95%以上がアメリカ国内で提供するサービスから得られています。

顧客ごとの収益への依存度として、2020年度は最大顧客が約4.7%となっています。トップ5の顧客までで15.1%、トップ10の顧客までで21.8%、トップ20の顧客までで29.7%となっています。顧客基盤は十分多様性を維持できていると考えてよいでしょう。

季節性

通常、冬季に当たる第1四半期と第4四半期は出荷が減少するため、第2四半期と第3四半期に比べて売上と営業利益がそれぞれ低下する傾向にあります。

ディーゼル燃料への依存

ディーゼル燃料を使用しているため、事業の継続はディーゼル燃料の入手可能性と品質に依存しています。

特定のサービスセンターに燃料貯蔵施設とポンプ施設をそなえており、追加で長距離輸送時に小売店を利用して給油する体制としています。このことから局地的もしくは全国的な燃料不足の影響を受けやすく、競合他社と同じくディーゼル燃料の価格上昇が財政に反映されやすいです。

顧客に対して燃油サーチャージのプログラムを実施していますが、ディーゼル燃料の価格上昇リスク自体へのヘッジは行っていません。

また温室効果ガス排出規制が強化されることで資本コストが増加する可能性があります。これは政府による直接的な規制以外に、顧客からの持続可能性への関心による圧力や株主からの要求が含まれます。

雇用状況

常勤社員人数
ドライバー10,114
拠点3,886
技術者597
セールス、管理、その他5,182
合計19,779

2020年度末の時点で団体交渉協定に基づく代表者はいません。

ドライバーの雇用は商用運転免許証の所持と薬物検査の合格が必要で、雇用後には危険物取扱の資格取得と維持が必要になります。ドライバー以外の触手についても雇用前の薬物検査とアルコールの件さを受ける必要があり、定期的に無作為抽出による追加テストも実施しています。

1988年からは従業員がドライバーとなるためのトレーニングプログラムを開始しており、2020年度末時点で約30%のドライバーがこのプログラムによるドライバーとなっています。このプログラムを修了したドライバーの年間離職率は約6.3%で、Old Dominion全体のドライバーの年間離職率は約8.0%となっています。

業績

過去10年分のMorningstarより取得したデータをグラフ化して掲載します。

業績の推移

売上や営業利益など各指標が右肩上がりとなっています。

2020年度はCOVID-19の影響で売上が低下していますが、粗利益率と営業利益率は増加しています。ROICが高い水準を維持しており好感です。

キャッシュフローの推移

フリーキャッシュフローが右肩上がりである点と、営業キャッシュフローのマージンが増加している点が好感です。

配当の推移

EPSの推移

1株辺りの業績の推移


記事執筆時点(2021/5/29):ODFLのホルダーでありませんが、購入を検討しているためバイアスがかかった内容の可能性があります。