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米国銘柄分析 | Lam Research (LRCX)

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米国銘柄分析 | Lam Research (LRCX)

半導体製造装置メーカーの**Lam Research (LRCX)**について紹介します。

一口に半導体業界と言っても設計を専門に行う会社から製造装置のメーカーと裾野は広く、しかも複雑な工程のためにそれぞれの工程で強みを持つ企業が闊歩している世界です。今回紹介するLam Researchはエッチングという工程、特にドライエッチング工程に強みを持つ企業として知られています。

半導体製造の工程にどのような種類があるのか、概要レベルで紹介しているので良ければご覧ください。

-> 半導体の製造プロセスを雰囲気投資するために理解する

企業概要

Lam Researchは1980年にカリフォルニア州で設立されました。前説で触れましたがスマートフォンや自動車など電子機器には必ずと言っていいほど搭載されている半導体を製造するための装置のメーカーです。

特に高度な半導体は微細化により効率性と性能を高めていく傾向にあり、それを実現するためには圧倒的な技術力が要求されます。エッチング工程の中でもドライエッチングという手法は微細化においてウェットエッチングよりも有利であり、ドライエッチング技術に強みを持つLam Researchは高度な半導体を製造するために無視できない存在として地位を確立しています。

エッチング工程(Etch)以外に成膜工程(Deposition)、洗浄工程(Clean)における製品も保有しています。

扱っている装置の性質上、顧客はNVMやDRAMや半導体の製造を行うファウンドリやデバイスメーカーとなっています。

プロダクト

売上比率の推移

8割近くがアジア地域からの収益となっています。業種の内訳としてはメモリ製造業が6割、ファウンドリー業が3割となっています。

韓国はサムスン、台湾はTSMCが主要な顧客と予想されます。

市場環境

半導体市場は2050年まで拡大が続く見込みです。2020年の市場規模は4,331憶ドル、10年ごとに1,125億ドルの成長が見込まれており2050年には7,500億ドルに達する予測も行われています。

直近の予測で言えば半導体製造装置の市場は 2020年に689億ドル、2021年に719億ドル、2022年に761億ドルとなる予測です。

ただLam Researchが属する市場環境自体は良い観測ですが半導体業界は一般的に景気に敏感な業界であるため、年々の企業としての成績はその時の景気によって大きく翻弄されることが見込まれます。また設備投資が莫大であるため、需要を読み違えた投資を行ってしまった場合はそのツケが他の業界よりも大きく損失につながる恐れがあることがリスクとなります。これは顧客にとっても同様で、それだけの資金力を持った顧客の数は限られており、比較的少数の顧客に収益を依存している点もリスク要因となりえます。

また半導体は軍事転用が可能な戦略資源でもあるため、米中貿易摩擦などに関連した政策による影響を強く受ける可能性があります。

直近の市場環境

TSMCやIntelがファウンドリー事業を推進するために、年間280億ドル程度の投資を行うことをそれぞれ発表しています。バイデン大統領も半導体業界の支援として370億ドルの資金提供を宣言しています。(政策が正式となるかは未確定なものの、超党派による合意の可能性が高い)

半導体のファウンドリー事業のため工場を建設することは、単純にLam Researchなどの製造装置メーカーが受益者となることを示しています。特に両社は高度な半導体の製造に強みを持った企業であるため、微細化に欠かせないドライエッチング技術を持つLam Researchを選択することは既定路線と言えるでしょう。

極端紫外線を用いた最新の露光装置技術でシェア100%を誇るASMLの技術とドライエッチング技術は相性がよいため、7nmや5nmや3nmの半導体を製造するうえでLam ResearchとASMLには追い風が吹いていると考えます。

業績

過去10年分のMorningstarより取得したデータをグラフ化して掲載します。

業績の推移

粗利益率が40%以上を維持しており、ROICも20%前後と高水準を維持しています。

バフェット流に倣うならこの高い粗利益率は競争優位性の証左と言えるかもしれませんね。

キャッシュフローの推移

2020年度はコロナ禍による影響もあって落ち込みが見られます。

営業CFマージンは 20%を維持しており、現金を生み出すビジネスを構築していることは確認できそうです。

1株辺りの業績推移

自身が保有した場合の1株の価値を見るために、最近は1株辺りの業績も気にするようになってきました。

各値が目に見えて増加基調である点が魅力的ですが、近年では伸び悩んでいるようにも見えます。2021年度に躍進できるか注目したいです。


記事執筆時点(2021/4/7):LRCXのホルダーであり、バイアスがかかった内容の可能性があります。