強制労働に関与の疑いのある企業たち
NikeやCoca Colaといったアメリカの大手企業が、中国の新疆ウイグル自治区での強制労働を伴う輸入品を禁止するための法案に対して法案の効力を弱めようとロビー活動を行っていたことが報道されています。人権問題に熱心なようにアピールする一方で、正反対の行いがNew York Timesにて告発されています。
この法案は既に下院を406対3の大差で超党派から支持を受けて通過しており、上院の通過とトランプ政権もしくはバイデン次期政権が署名することで法制化されることが見込まれています。
今回のNikeとCoca Colaに関する告発の詳細は日本語記事であればSankeiBiz、英語ですが元記事のNew York Timesが詳しいので参照してください。
ちなみにNikeはこの告発について否定しており、ロビー活動ではなく「建設的な話し合い」をしているだけだと説明しています。
強制労働により利益を得ている疑いのある企業
アメリカの議会では2020年3月にウイグル自治区における強制労働の実態を調べた報告書を公開しています。報告書は衛星画像、証言、公文書などから、ウイグル族やカザフ族といったイスラム教徒系の少数民族を組織的に強制労働に従事させていることを示しています。なお、中国当局は「職業訓練」として強制労働を否定し、「貧困緩和」プログラムの推進を行っているにすぎないとしています。
この報告書の中では、これらの強制労働によって利益を得ている疑いのある企業のリストも掲載されていました。「利益を得ている」の表現の中には強制労働被害者を直接雇用、もしくは強制労働を行っている取引先がサプライチェーンに含まれている状態を指しています。
- Addidas
- Badger Sport
- Calvin Klein
- Campbell Soup Company
- Coca-Cola Company
- COFCO Tunhe Company
- Costco
- Esquel Group
- Esprit
- H&M
- Hetian Taida
- Huafu Fashion Company
- Kraft Heinz Company
- Litai Textiles
- Nike, Inc.
- Patagonia, Inc.
- Tommy Hilfiger
- Urumqi Shengshi Huaer Culture Technology Company
- Yili Zhuo Wan Garment Manufacturing Company
- Zhihui Haipai Internet of Things Technology Company
今回告発されたNikeとCoca-Colaはもちろん上記のリストに含まれていました。